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【2018年3月時点の分析】トランプ大統領は北朝鮮攻撃を先送りか?

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以下は2018年3月時点の「個人ブロガー」による国際情勢分析です。

トランプ大統領の仕事のやり方

トランプ大統領のビジネス手法は、自分で仕事をするのではなく、優秀な部下に仕事をさせる傾向が強い。

それが娘婿のクシュナー氏であり、バノン氏だった。

バノン氏は「影の大統領」と呼ばれたが、実際はトランプ大統領が主導権を握り、「バノン氏」に仕事を任せていたにすぎない。

部下である「バノン氏」を信用し大幅な裁量権を与えたので、それをマスコミが勘違いして「影の大統領」と呼んだだけだ。

 

北朝鮮対応

トランプ大統領は国際政治の世界でも、他国を利用して「仕事」をさせる傾向にある。

北朝鮮問題も中国に解決させようとした。実際に、2017年4月6日の米中首脳会談(フロリダ)では、トランプ大統領は貿易問題と北朝鮮問題を中国に100日で解決する約束「100日計画」を取り付けた。

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2017年11月にも二度目の「100日計画」?

2017年11月9日、トランプ大統領は訪中をした。中国は2017年10月に「5年に1度」の中国共産党大会を開催し、習近平主席がチャイナゼブンと呼ばれる「中国共産党政治局常務委員7人」の過半数を握った。

トランプ大統領は、習近平主席の権力が強力になったことで、再び北朝鮮問題と貿易問題について「100計画」を約束させた可能性がある。

というのは2017年11月から約100日後の2018年3月始めに貿易と軍事について2つのアメリカの動きがあったからだ。

  • 2018年3月3日 アメリカは輸入する鉄鋼に高い関税を課すと発表
  • 2018年3月5日 アメリカ軍空母「カールビンソン」がベトナム・ダナンにベトナム戦争終結後初めて寄港

この2つの動きは、中国にとって貿易、軍事的に痛手となる政策だ。

もし、2017年11月の米中首脳会談で100日計画が約束され、その期限である2018年2月末までに、中国が成果を上げられなかったため、アメリカがその期間、控えてきた2つの政策を実施したと考えると辻褄が合う。

 

アメリカの動き

トランプ大統領は中国を使って北朝鮮に核放棄をさせることに失敗した。そして、今度は韓国を使って北朝鮮と「対話」を実施させたのではないか?

アメリカ政府内部でも、「北朝鮮強硬派」と「外交解決派」がある。その米国の外交解決派と韓国が「南北首脳会談」実施で合意した可能性がある。

北朝鮮攻撃派にしても、アメリカ政府内部をまとめるために、「外交解決派」が動いて失敗した後に「北朝鮮攻撃」を提案した方が都合がいい。

 

2018年5月エルサレム大使館移転

米国務省のナウアート報道官は(2018年2月)23日、イスラエルの米国大使館を今年5月に現在のテルアビブからエルサレムに移転するとの声明を発表した。

引用 産経新聞 http://www.sankei.com/world/news/180224/wor1802240013-n1.html

2018年5月の大使館移転により、中東紛争が発生する可能性がある。そうなると米空母を2隻~3隻、出航させる必要があり、北朝鮮と中東の2正面作戦を考慮しないといけない。

したがって、2018年3月~4月にもトランプ大統領が北朝鮮攻撃を決断すると見られていたが、2018年5月以降に先送りされる可能性がでてきた。

そうなると、2018年6月では戦争準備が間に合わない。したがって日程的に2018年7月しかないが、戦争の可能性は低くなる。

また、2018年7月に北朝鮮攻撃をしないならば2019年2月までアメリカは北朝鮮を攻撃しにくくなる。

 

南北首脳会談実施

韓国と北朝鮮は2018年4月27日に南北首脳会談を実施することで合意した。

これは、2018年4月~5月に米韓合同軍事演習が予定されており、その期間に「南北首脳会談」を開催することで、米国が北朝鮮を攻撃することを阻止する狙いがある。

米軍が北朝鮮を攻撃した場合、数日で決着がつくが、北朝鮮山岳部の核ミサイル基地を完全に破壊するには、最長2ヵ月かかる。

したがって、北朝鮮は米軍の攻撃を回避するために2ヵ月毎に南北首脳会談級の「対話」を継続する必要がある。

つまり、2018年4月27日の「南北首脳会談」に続いて、2018年6月15日、2018年8月15日にも「南北対話」が実施される可能性がある。

そして、2018年11月にはアメリカの中間選挙があり、北朝鮮攻撃期間の2ヵ月から逆算すると2018年9月に入ればアメリカが北朝鮮を攻撃する可能性は低くなる。

さらに、2018年12月~2019年2月になれば朝鮮半島は-20℃になる厳冬期でアメリカ軍も戦争をしにくく、北朝鮮はその間、時間稼ぎができる。

 

コメント

当初、アメリカ軍が2018年6月~7月に北朝鮮を攻撃する確率は2割~3割と予想していた。

しかし、2018年4月末に「南北首脳会談」が実施されることになり、また2018年5月に米大使館のエルサレム移転されることになった。

これらのことにより、2018年6月の攻撃開始の可能性は低くなった。

2018年4月27日「南北首脳会談」の後、2018年6月、2018年8月に「南北対話」が実施されると、北朝鮮攻撃の可能性がさらに低くなる。

全体的な印象として、アメリカ軍の北朝鮮攻撃は2019年3月以降に先送りされる可能性が高くなったと思われる。

もちろん、北朝鮮は核開発を続行するだろうし、「南北対話」も時間稼ぎに過ぎないが、アメリカは、北朝鮮を攻撃できる態勢を作れていない。

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