型式 | 部隊 | 配備数 |
F-35A(空軍型) | 航空自衛隊 | 105機 |
F-35B(短距離離陸・垂直着陸) | 海上自衛隊 | 42機 |
合計 | 147機 |
- 航空自衛隊はF-4戦闘機(50機)とF-15J(前期型99機)の後継機としてF-35A(空軍型)を105機調達する。
- 2024年以降、海上自衛隊はヘリコプター搭載護衛艦「いずも」に搭載するF-35B(短距離離陸・垂直着陸)を42機導入する。
- 最終的に自衛隊が配備するF-35(A型+B型)は合計147機となる。
- 2020年10月現在、F-35Aは三沢基地に17機が配備されており、2021年春には20機となる。
- 三沢基地への配備が完了すると、千歳基地、小松基地へ配備され、近代化改修できないF-15J(前期型99機)と入れ替える。
- 沖縄の那覇基地にはF-15J(後期型)が配備されており、当面はF-35Aは配備しない方針。
2020年時点の保有数 | 退役(改修)時期 | 2025年~2040年 | |
F-4EJ改(50機) | ⇒2020年退役 | F-35A(105機) | |
F-15J | F-15J(前期型99機) | ⇒2020年から退役 | |
⇒2024年から退役 | F-35B(42機) | ||
F-15J(後期型102機)1次改修済 | ⇒2022年から2次近代化改修(最大98機) | F-15J(後期型98機)2次改修済機⇒2040年頃退役 | |
F-2(92機) | ⇒2035年頃に退役 | F-3(次期戦闘機)90機配備 |
新に追加配備される63機のF-35A型は米国生産となる。これは、米国生産の場合1機1億ドル(約100億円)だが、国内生産の場合1億3000万ドル(約130億円)と割高になることが理由とされる。
F-15Jの前期型(Pre-MSIP機)99機は近代化改修に多額の費用がかかることから2024年頃に退役させ、その後継機にF-35A型(空軍型63機)とF-35B型(垂直着陸型42機)を配備する。
F-15Jの後期型(MSIP機)は2022年から2027年度までに最大98機を二次近代化改修を実施し、2040年頃に退役させる予定だった。しかし、二次改修の初期費用が1,000億円以上に高騰したため、再度アメリカ側と経費やスケジュールについて交渉するため大幅に遅れる見通しとなった。
F-2戦闘機の後継機としてF-3(次期戦闘機90機)の開発が検討されているが、トータルコストは4兆円と予想されており純国産開発を断念した。
三菱重工業が主契約者となり、米国ロッキード・マーチンが技術支援する形になる。さらにイギリス企業から部品提供を受ける可能性もある。
出典 航空自衛隊 https://www.mod.go.jp/asdf/equipment/sentouki/F-35/index.html
中国空軍は第4世代機を約740機配備しているが、航空自衛隊の第4世代機はF-15Jの改修機102機、F-2の92機、F-35Aの17機合計211機しかない。(2020年10月現在)
F-3次期戦闘機が実戦配備できるのは2035年頃になる。
航空自衛隊にとってF-3の開発を待つ時間的余裕がなくなってきた。
尖閣列島での航空優勢を維持するため、自衛隊はF-35Aを105機導入する。
また、尖閣列島は中国大陸から330kmだが、那覇空港からは400kmと遠い。
そのため、尖閣列島から170kmの石垣島や宮古島などの滑走路の短い離島、あるいは、ヘリコプター搭載いずも型護衛艦(いずも・かが)から発着できるF-35Bを42機導入する。
F-35B 出典 US Marine Corps(米海兵隊)
産経新聞によれば、現在航空自衛隊には12個飛行隊(1個飛行隊は20機)があるが、14個飛行隊まで増加させる方針で検討している。
具体的には、F-15戦闘機を百里基地に配備し13個飛行隊とし、宮崎県の新田原基地にF-35Bステルス戦闘機を20機をに配備し14個飛行隊とする可能性が高い。
F-35Bは、海兵隊型と呼ばれ、短距離離陸、垂直着陸が可能で、いずも型護衛艦(いずも・かが)を改修すれば離発着できる。
米軍は岩国基地にF-35Bを配備し、佐世保基地にF-35B搭載可能な強襲揚陸艦「ワスプ」を配備している。
同様に、航空自衛隊が宮崎県の新田原基地にF-35Bを配備すれば、いずも型護衛艦かが(呉基地)に着艦でき、東シナ海に展開しやすい。
いずも型護衛艦「いずも」(横須賀基地)にもF-35Bを搭載する予定で、距離的に近い航空自衛隊基地(百里基地か?)にF-35Bを配備する可能性がある。
基地名 | 飛行隊 | 2020年まで | 2020年以降の配備計画 | 将来計画 |
千歳基地 | 第201飛行隊 | F-15 | F-35A | F-35A |
第203飛行隊 | F-15 | F-15 | F-35A | |
三沢基地 | 第302飛行隊 | F-2 | F-35A | F-35A |
第301飛行隊(百里から) | F-35A | F-35A | ||
松島基地 | (第21飛行隊・訓練) | F-2B | F-2B | |
百里基地 | 第3飛行隊 | F-4 | F-2 | F-2 |
(第301飛行隊)三沢へ | F-4 | – | – | |
(飛行隊新設) | F-15 | F-15(後期型) | ||
小松基地 | 第303飛行隊 | F-15 | F-35A | F-35A |
第306飛行隊 | F-15 | F-15 | F-35A | |
飛行教導群 | F-15 | F-15 | ||
築城基地(福岡) | 第6飛行隊 | F-2 | F-2 | F-2 |
第8飛行隊 | F-2 | F-2 | F-2 | |
新田原基地(宮崎) | 第305飛行隊 | F-15 | F-15 | F-15(後期型) |
(飛行隊新設) | F-35B | |||
(第23飛行隊・訓練) | F-15 | F-15 | ||
那覇基地 | 第204飛行隊 | F-15(後期型) | F-15(後期型) | F-15(後期型) |
第304飛行隊 | F-15(後期型) | F-15(後期型) | F-15(後期型) | |
飛行隊数 | 12個飛行隊 | 13個飛行隊 | 14個飛行隊 |
航空自衛隊は機材数不足か?
F-3次期戦闘機の就役は2035年になる可能性がある。
F-15Jの未改修機(99機)は2020年~2024年に退役する予定なので、自衛隊の戦闘機が不足すると予想される。