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世界の空母保有国一覧とその実力(2025年最新情勢)

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空母とは、航空機を搭載して海上で運用できる、いわば「動く航空基地」です。正式には「航空母艦(aircraft carrier)」と呼ばれ、主に海上からの航空作戦を行うために使われます。

アメリカ海軍の正規空母は、1隻で約70機の艦載機を運用できる能力があり、その戦力は中規模国家の空軍に匹敵するほど強大です。

また、日本の海上自衛隊が保有する護衛艦「いずも」や「かが」は、本来はヘリコプターを中心とした運用を想定していますが、垂直着陸・短距離離陸が可能なステルス戦闘機F-35Bを搭載・運用できるように改修が進められています。そのため、これらの艦は実質的に「軽空母」としての役割を果たすようになりつつあります。

 

国名 保有艦数 艦種と艦名
アメリカ 20隻 正規空母:11隻、強襲揚陸艦:9隻
中国 3隻 遼寧、山東、福建(正規空母)
インド 2隻 ヴィクラマーディティヤ、ヴィクラント(正規空母)
イギリス 2隻 クイーン・エリザベス、プリンス・オブ・ウェールズ(正規空母)
フランス 1隻 シャルル・ド・ゴール(正規空母)
日本 2隻 軽空母いずも、かが(F-35B搭載可能)
イタリア 2隻 軽空母カヴール(ハリアー搭載)、トリエステ(F-35B搭載可能)
スペイン 1隻 軽空母フアン・カルロス1世(ハリアー搭載)
オーストラリア 2隻 軽空母キャンベラ、アデレード(ヘリのみ運用中)
エジプト 2隻 ミストラル級強襲揚陸艦 ×2(ヘリのみ運用中)
トルコ 1隻 アナドル強襲揚陸艦(無人機)
タイ 1隻 軽空母チャクリ・ナルエベト(ヘリのみ運用中)

 

アメリカ海軍
艦種 艦級 保有数 排水量(約) 全長 艦載機数(約) 主な特徴
原子力空母 ニミッツ級 10隻 100,000 t 330m 60機 長期運用の実績、安定した戦力投射
原子力空母 ジェラルド・R・フォード級 1隻(+建造中2隻) 100,000 t 333m 75機 EMALS(電磁式カタパルト)採用、乗員削減、省力化
強襲揚陸艦(LHD) ワスプ級(Wasp) 7隻 40,500 t 257m 20機 ウェルデッキ搭載、LCAC運用、ヘリ/垂直着艦・短距離離陸
強襲揚陸艦(LHA) アメリカ級(America) 2隻 45,570 t 257m 20機 航空機運用重視(F-35B/MV-22B対応)、ウェルデッ廃止(3番艦から復活)

強襲揚陸艦 タイプと特徴

タイプ 特徴
LHD(ワスプ級) 「空母+ドック」=多目的。ヘリ・垂直離着陸機+上陸用装備を両立。
LHA(アメリカ級) より空母に近い構造。F-35BやMV-22の発着に最適化。ウェルデッ廃止(3番艦から復活)
アメリカは世界で唯一、原子力空母を多数保有し、空母打撃群(Carrier Strike Group)として常時複数を世界の海に展開しています。
アメリカ海軍の空母は単なる軍事力ではなく、「プレゼンス(存在感)外交」の象徴です。紛争が起きそうな地域に空母を展開するだけで、抑止効果を持つほどの影響力を誇ります。中東や東アジア、地中海などでの空母展開は、同盟国の安全保障を支え、敵対国には強い圧力となっています。

 

中国海軍
空母名 全長 満載排水量 艦載機数 速度 備考
遼寧 305m 67,500トン 18~22機 20ノット 初代・旧ソ連改修・入門機
山東 315m 70,000トン 36機 31ノット 初の国産空母・改良型
福建 315m 85,000トン 40機 31ノット 電磁カタパルトを搭載
中国の空母戦略は、第一列島線・第二列島線を突破し、インド洋や西太平洋でアメリカ海軍と並ぶ影響力を持つことにあります。特に台湾有事や南シナ海の覇権争いでは、空母の存在が決定的な要素になると考えられており、2030年頃には3~5隻体制になると予測されています。

 

インド海軍
空母名 オリジン 全長 満載排水量 艦載機数 速度 備考
ヴィクラマーディティヤ 改キエフ級(ロシア改装) 284m 45,500トン 24機 2013年就役、MiG-29K運用
ヴィクラント インド国産(STOBAR) 262m 40,862トン 30機 28ノット 2022年就役、初の国産空母

ヴィクラマーディティヤは旧ロシア空母「アドミラル・ゴルシュコフ」を改装、ヴィクラントはインド初の純国産STOBAR型(スキージャンプ式)。

排水量ではヴィクラマーディティヤの方が大きいものの、ヴィクラントはより効率的に設計され30機搭載できる。

今後はカタパルト方式空母(IAC-2)の建造も検討中で、空母戦力の近代化が進んでいる。

 

イギリス海軍(王立海軍:Royal Navy)
空母名 艦級 全長 満載排水量 艦載機数 速度 備考
クイーン・エリザベス クイーン・エリザベス級 284m 67,669トン 30機 F-35B(STOVL)運用
プリンス・オブ・ウェールズ クイーン・エリザベス級 284m 67,669トン 30機 同級2番艦
クイーン・エリザベス級は滑走甲板とスキージャンプ併用のSTOVL方式を採用し、F-35Bを主力とします。

 

フランス海軍
空母名 艦級/起源 全長 満載排水量 艦載機数 推進方式 発艦方式 備考
シャルル・ド・ゴール シャルル・ド・ゴール級/国産 261m 43,182トン 28~40機 原子力 蒸気カタパルト(CATOBAR) 現役唯一の仏空母

 

日本(海上自衛隊)
護衛艦「いずも」型(出典 海上自衛隊HP)
空母名 艦級/種別 全長 満載排水量 艦載機数 速度 備考
いずも いずも型護衛艦(DDH) 248m 26,000トン 10機(予想) 30ノット ヘリ運用/F-35B対応改修中
かが いずも型護衛艦(DDH) 248m 26,000トン 10機(予想) 30ノット ヘリ運用/今後F-35B対応済

 

イタリア海軍
空母名 艦級/種別 全長 満載排水量 艦載機数 速度 備考
ジュゼッペ・ガリバルディ ジュゼッペ・ガリバルディ級航空母艦 18,500トン 15機 2024年10月退役
カヴール カヴール級航空母艦 27,100トン 8機 現役唯一の空母
トリエステ 強襲揚陸艦(LHD) 245m 38,000トン 6~8機 25ノット ジュゼッペ・ガリバルディの後継艦

カヴールは、スキージャンプ式でAV-8B ハリアー IIを8機、ヘリ12機を搭載。

トリエステは、F-35Bを最大8機、ヘリを最大9機搭載できる。

 

スペイン海軍
艦名 全長 満載排水量 速力 艦載機 兵員輸送 車両搭載 上陸舟艇
ファン・カルロス1世 230m 27,000トン 21ノット 約12機(F-35Bも可能) 約900名 戦車46両など LCM4隻+RHIB6隻

AV-8B「ハリアー II」のスペイン仕様であるEAV-8Bを搭載

 

オーストラリア海軍
艦名 全長 満載排水量 最大速力 艦載機 備考
キャンベラ 230m 28,000トン 20ノット 最大18機 F-35B改修費約5億ドル、現在未実施
アデレード 230m 28,000トン 20ノット 最大18機 F-35B改修費約5億ドル、現在未実施
スペインのファン・カルロス1世と準同型艦だが、ヘリ空母として運用中。

 

トルコ海軍
艦名 全長 満載排水量 最大速力 艦載機 備考
アナドル 232m 27,000トン 21ノット 最大14機 ファン・カルロス1世級準同型艦

無人機を運用する予定

 

エジプト海軍
艦名 艦種 満載排水量 全長 艦載機・運用機 取得年 備考
ガマール・アブドゥル=ナーセル(L1010) ミストラル級強襲揚陸艦 約21,300トン 199m 16機 2016年 フランスから取得(元「セヴァストポリ」)
アンスワル・エル=サダト(L1020) ミストラル級強襲揚陸艦 約21,300トン 199m 16機 2016年 フランスから取得(元「ウラジオストク」)
フランスがロシア向けに建造していたミストラル級(2隻)ですが、2014年のクリミア問題後に輸出契約が破棄され、エジプトに売却されました。

艦載機16機を搭載できるが、現在はヘリ16機(Ka-52K:カモフ52K)で運用中。

 

タイ海軍
艦名 全長 満載排水量 艦載機(当初) 現在搭載機
チャクリ・ナルエベト 183m 11,486トン 艦載機6機 ヘリ8機

艦載機として、スペインのV-8S「マタドール」(ハリアー)を購入したが、老朽化により運用停止、ヘリ空母として運用中。

しかし、資金難から月1日程度の稼働で、現役空母でありながらほどんど停泊しており、見学可能(タイ人のみ)という状態。

 

ロシア海軍
艦名 満載排水量(トン) 艦載機数(機) 発艦方式 就役年(海軍) 修理状況 近代化の焦点
アドミラル・グズネツォフ 58,500 36 スキージャンプ式 1990(ソ連海軍) 2017年から修理中 C4ISTAR強化、電子装置更新、船体補強
2017年から修理中・稼働できる空母は0隻

 

ブラジル海軍

現役0隻

艦名 退役年 満載排水量 全長 艦載機数
サンパウロ 2017年 33,673トン 265m 16機
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