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東芝 7,000億円の赤字か?原発子会社が多額の損失

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東芝、7,000億円の赤字か?

2017年1月、東芝は、アメリカの原子力事業で損失額が4,000億円~7,000億円に達すると可能性がある。

東芝は米原子力会社「ウエスティングハウス」を2006年に54億ドル(約6,000億円)で買収した。

その「ウエスティングハウス」が2015年12月に買収した「原発建設会社」が工期の遅れから、4,000億円~7,000億円の損失を出す可能性がある。

最悪の場合、債務超過、上場廃止の可能性もある。

 

東芝2015年度 7,191億円の赤字

東芝は2015年度決算を発表した。売上高5兆6701億円、営業利益7,191億円の赤字、当期純損益 4,832億円の赤字となった。

 

東芝メディカルシステムズの売却益は?

東芝は2016年3月17日に子会社「東芝メディカルシステムズ」をキャノンに6,655億円で売却する契約を締結した。売却益は、5,900億円となる。しかし、この売却益については、東芝は2016年3月17日「会計処理については現在慎重に検討しております」としていた。

2015年度決算に売却益5,900億円が計上されているかどうか、決算書を読んでもはっきりしない。2016年2月に東芝は7,100億円の最終赤字と発表していた。しかし、今回確定した当期純損益は4,832億円の赤字で、2,268億円しか改善していたい。東芝メディカルの売却益5,900億円がそのまま決算には計上されていない可能性がある。

 

独占禁止法の影響か?

東芝は2016年3月9日にキャノンに対して東芝メディカル売却の独占交渉権を付与し3月17日に売却契約を締結した。

しかし、独占禁止法では、一定規模の企業売却について、公正取引委員会に届け出義務があり、公正取引委員会が受理した日から30日間は株式を売却できない。

仮に3月9日に公正取引委員会に届け出をしたとしても、3月31日までに30日間の売却禁止期間をクリアできない。したがって本来であれば2015年度決算には反映できない。

しかし、実際の取引では、独占禁止法の適用がない小規模な会社を設立し、その小規模会社に東芝メディカルの株式を売却するというスキームを使っている。

 

まとめ

2015年度決算にの売却益5,900億円が計上されていないと思っていた。しかし、東芝メディカルの売却益の5,900億円は税引き前の金額で、税引き後の売却益は3,800億円で、2015年度決算では「非継続事業当期損益」に3,800億円の利益が計上されている。

当初は売却益5,900億円がそのまま、最終損益に計上され上振れると予想していた。しかし、その他事業の減損処理もあり、最終損益では2,400億円の改善にとどまった。

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