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中国の経済崩壊 シナリオ

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2008年のリーマンショック時に、中国は50兆円もの大型公共事業を行い景気を維持した。その後、中国の経済成長は中国政府の公共事業に依存する体質となり、実需もないのに生産するという異常な状態が続いていた。

しかし、これ以上中国政府が国営企業を支えきれない状態になりつつある。

なぜ過剰生産するのか?

中国の国営企業は企業経営、病院経営、学校経営をしており、実質的に国家の一部門と言える。その国営企業を倒産させると、地域社会そのものが崩壊する。そのため、中国の地方政府は、国営企業に過剰融資して倒産しないように支援している。

中国の過剰生産の実態

2015年には中国のインフラ投資は総額7兆元(134兆円)に達する300件の巨大投資を計画している。しかし、実需は伸びず、誰も住まないゴーストタウン(鬼城)が中国各地に出現するようになった。

粗鋼生産をみると2008年の中国の粗鋼生産量は約5億トンだったが、2015年には8億トンまで増加した。しかし、中国の内需は4億トン、輸出は1億トンで3億トンが過剰生産に陥っている。

WTI(原油)価格は2014年8月から下落しており、このころから中国経済の減速の影響が世界的に波及していたと考えれる。

中国の過剰生産を解消の影響

中国の粗鋼生産量は8億トン、実需は4億トンで、過剰生産は4億トンに達している。そのため中国政府が補助金を付て1億トンを輸出している。

したがって、中国の過剰生産解消するには、すくなくとも30%の削減が必要だ。

粗鋼生産量を削減すると、石炭産業、などにも影響する。現在、中国の製鉄業の労働者数は330万人、石炭産業は580万人で、合計910万人だ。もし、生産量の30%を削減すると、約270万人の労働者が失業する。

この影響は鉄鋼産業、石炭産業に止まらず、最終的には500~600万人の失業者が発生すると予想される。

中国経済は崩壊するのか?

中国の2015年のGDPは約11兆ドル(約1,200兆円)だ。中国のGDPが30%減少すると7.7兆ドル(約850兆円)となる。ちなみに日本のGDP約500兆円なので、依然、日本のGDPよりも大きい。

これを経済崩壊と言うかは別として、中国のGDPの30%減少の可能性は十分にある。中国の経済不況の原因は人件費が高騰し、生産コストが上昇したことで工場が中国から逃げ出したことだ。

中国の人件費が10~20%下がったとしても、一度、中国から出た工場は戻らない。やはり人件費が50%まで下がらないと中国には工場は戻らない。

5年程度かけて中国の人件費は50%程度下落し、GDPも50%減少し、約5兆ドル(約550兆円)程度になると予想される。場合によっては、約3兆ドル(約330兆円)まで下落する可能性もある。

中国の国家破綻はあるか?

1966年~1976年の中国の文化大革命で8,000万人~1億人が死亡したと言われる。それでも中国の国家は存続した。GDPが50%減少しても中国の国家自体は生き残る可能性がある。

というのも中国の治安警察(武警)は人民解放軍の一部だった歴史もあり、単なる警察ではなく、人民解放軍の歩兵並みの強力な組織だからだ。天安門事件の発端となった100万人規模のデモが起こったとしても、鎮圧できる体制にある。実際に天安門事件では数万人の市民が死亡したと言われるが、中国という国家は存続している。

天安門事件のような暴動が5~10回起こったとしても中国と言う国は存続すると予想される。天安門事件のときは、中国の地方の部隊をデモ鎮圧に投入した。当時の中国の地方出身者の兵士は北京語を理解できず、意味不明の言葉を発する外国人のような群衆に対して躊躇なく発砲鎮圧した。

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