記事によるとF-22の機体に、F-35の電子機器やステルス技術を載せる戦闘機になると言う。
開発会社のロッキードは2018年夏までに米政府と米議会の認可を受けた後に、正式に防衛省に提案すると言う。
また、ロッキード・マーチンは、日本企業に対して開発・生産の分担比率50%以上を認める。将来的にはエンジン製造をIHIに担わせる意向も示したとされる。
スポンサーリンク
防衛省の要求性能
2018年3月、防衛省はF-2後継機の「要求性能」をアメリカ政府とイギリス政府に伝達した。それによると
- 小型無人機を「子機」として搭載する
- F-35Aの2倍となる8発の空対空ミサイルを内装する
- F-2と同程度の最大速度「マッハ2」
- F-35Aと同等以上の航続距離・ステルス性・レーダー探知距離
- 空対艦ミサイルは、運用により機外装備を想定
コメント
F-2戦闘機の後継機F-3の開発費(40年の保守費用を含む)は4兆円と言われていた。F-22とF-35をベースとした次期戦闘機の開発費の日本側負担は4兆円よりも少ない2兆円~3兆円と予想される。
航空自衛隊の調達数を100機とすると、1機当たりの価格は300億円~400億円と予想される。
開発のベース機がF-22とF-35であることから、開発の中心はアメリカ企業であり、日本には何のメリットもない。
しかも、アメリカ企業は日本に2兆円~3兆円の開発費を負担させて、戦闘機を開発し、日本以外の第三国やアメリカ軍に販売することができる。
アメリカ軍は、最先端の戦闘機(例えばF-22)と普及型戦闘機(F-35)のハイローミックスで戦闘機を調達している。
今回提案の戦闘機は、ハイローミックスの「ロー」の戦闘機にすぎない。
F/A-18 アドバンスド・スーパーホーネット(当ブログ推薦)
ボーイング社はF/A-18スーパーホーネットの改良版「F/A-18アドバンスド・スーパーホーネット」を2020年代初頭にも開発終了できる体制にある。
米海軍はF/A-18アドバンスド・スーパーホーネットを2046年頃まで運用する予定であり、自衛隊にとっても、中国空軍の第4世代機に対抗できる機体だ。
今後は1対1の戦闘機の空中格闘戦の可能性は低くなり、ネットワークで戦う時代になると言われる。
例えば、F-35が前方展開し、敵戦闘機をレーダーで探知し、データリンクしたイージス艦から艦対空ミサイルを発射すると言う戦闘方法に変化する可能性がある。
したがって、次期戦闘機には、今以上の高度な運動性能は必要ないとの見方がある。そういう点からもF/A-18アドバンスド・スーパーホーネットを採用すればいいのではないか?
その上で、純国産F-3戦闘機を日本単独で開発すればいい。