アメリカ軍による先制攻撃の可能性が指摘されているが、どのような展開になるのか?当ブログで予想してみた。
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攻撃目標
米軍の最重要攻撃目標は、「北朝鮮のICBM発射基地」と「核関連施設」と予想される。北朝鮮全体では防空レーダーなど合計700ヵ所の攻撃目標があるとされる。
目標 | 場所・位置 | 個所数 |
ICBM基地 20ヵ所 | 北朝鮮北部 | 20ヵ所 |
北朝鮮軍司令部、金正恩党委員長 | 平壌 | |
38度線の軍事境界線近辺のロケット砲 | 38度線の軍事境界線 | |
レーダーサイト | 北朝鮮各地 | |
地対空ミサイル基地 | 北朝鮮各地 |
米軍の攻撃シナリオ
電子戦
まず、EA-18Gグラウラー(Growler)で北朝鮮のネットワークを電子的に妨害する。
続いて、トマホークにより700ヵ所の攻撃目標を攻撃する。
その後、F-22ステルス戦闘機、F-35A、F-15B、F-15C、F-16、F/A-18などがトマホークで撃ち漏らした攻撃目標を破壊する。
さらに韓国軍が軍事境界線付近の北朝鮮のロケット砲などを無力化する。
トマホークによる空爆
イージス艦搭載トマホーク
アメリカ軍は64隻のイージス艦を保有するが、BMD(ミサイル防衛)対応イージス艦は19隻、BMD未対応艦は45隻となる。
BMD未対応艦45隻の稼働率60%とすると、約27隻が稼働していることになる、そのうち15隻程度を朝鮮半島に投入すると見られる。
アーレイ・バーク級イージス艦(フライト1、フライト2)はVLS32+61=93基、イージス艦(フライト3)はVLS32+64=96基のトマホークを搭載できる。
トマホクーク以外の防空ミサイルも搭載する必要があるので、1隻あたり30基のトマホークを装備すると予想される。
2017年4月のシリア空爆のときは2隻のイージス艦で合計59発のトマホークを発射した。(1隻あたり約30発)
また、BMD(ミサイル防衛)対応イージス艦は19隻のうち、10隻を日本沿岸などに配備すると予想され、1隻当たり20基のトマホークを装備すると思われる。
潜水艦発射型トマホーク
オハイオ級戦略ミサイル原子力潜水艦18隻のうち4隻がトマホーク搭載型に改修されており、1隻あたり154発のトマホークを搭載できる。
空中発射型巡航ミサイル
B-52戦略爆撃機は、トマホークは搭載できないが、AGM-86B巡航ミサイルを20発搭載できる。
B-1B爆撃機は巡航ミサイル24発を搭載できる。
イージス艦搭載 | 650基(トマホーク) |
潜水艦搭載(4隻) | 616基(トマホーク) |
B-52・B-1B爆撃機など | 400基(AGM-86Bなど) |
合計 | 1,076基 |
トマホークの威力
高性能ミサイルの代表である「トマホーク」だが、通常の爆薬量は450kgでしかない。ゼロ戦特攻機は250kg~500kg爆弾を搭載していたことを考えると、トマホークの威力はそう強力ではない。
戦闘機による空爆
F-22ステルス戦闘機 20機~40機
F-35A、F-35Bステルス戦闘機 合計 20機~40機
F-15C、F-16、F/A-18
B-1B 爆撃機
B-2 爆撃機
ステルス機能があり巡航速度も速いF-22が北朝鮮北部のICBM発射基地を攻撃すると見られる。
まとめ
北朝鮮の攻撃目標は700ヵ所あるのでトマホーク2,000発は必要だが、米軍としても2,000発のトマホークを準備することは簡単ではない。
また、北朝鮮の移動式ICBM発射台はトマホークでは攻撃できないので、F-22などの戦闘機による空爆が必要になる。
したがって、米軍が北朝鮮を先制攻撃する場合、戦争準備に少なくても数か月はかかると思われる。