中国の景気減速は明らかだ。バブル崩壊なのか?
中国経済は人件費高騰により、生産コストが上昇し、世界の工場として役割を終えつつある。実際、中国の経済成長は目標の年率7%を割り込み年率6.9%となった。
日本のバブルとその後の崩壊
1991年に日本のバブルは崩壊した。日本のバブルとは、そもそも1985年のプラザ合意により円高誘導政策が決定したことを発端とする。
日本の財政当局は、国内景気後退懸念から、大幅な金融緩和を実施した。その結果、日本の企業や個人は銀行から低金利で借り入れ、不動産や株式に投資した。
つまり、日本のバブルの原資は借入金だった。投資した不動産や株の価値が下落すると、安値でも売却して借金を返済しなければならなかった。
中国の富裕層とは?
中国の富裕層とは利権役人が多く、一族で数千億円、1兆円以上も蓄財している。その有り余る資産を中国国内外に投資している。
日本のバブルのような「借入金」が原資ではない。しかも、中国の富裕層は、利権を維持しており、急に資金繰りが悪化するとは考えられない。
まとめ
中国は人件費高騰により生産コストが上昇しており、景気減速は明らか、経済成長は3~5%まで低下する可能性がある。しかし、中国が日本のバブル崩壊のような極端な景気失速に陥る可能性は少ない。
そもそも中国の経済成長は、工場生産増加による経済成長なのだから、日本のバブルのような不動産や株式の価格上昇の結果ではない。
したがって、中国経済は減速するが、日本のような「バブル」ではない以上、「バブル崩壊」はありえない。
ただ、中国の景気減速は、中国国内の暴動多発の原因になる可能性はある。