世界軍事力ランキング （2024年版）1位アメリカ、2位ロシア、3位中国、7位日本

1.アメリカ（United States）

（筆者撮影 米空軍嘉手納基地）

• 「空母打撃群11艦隊」「SLBM搭載戦略原子力潜水艦（SSBN）」「攻撃型原子力潜水艦（SSN）」「F-22型ステルス戦闘機」「F-35型ステルス戦闘機」を保有し、圧倒的な軍事力を誇る。
• 年間の軍事費は約85兆円で、2位以下のすべての国の合計よりも多い。
• ただし、中国海軍は戦闘用艦艇390隻を保有しており、米海軍の296隻よりも数字上は多い。米国海軍は2050年に355隻体制を目指す。

2.ロシア（Russia）

• ロシアは国土が広いため伝統的に陸軍が主体で、海上艦艇の保有数は少ない。
• しかし、原潜やキロ級潜水艦など58隻を保有し、最新鋭のSu-30戦闘機、Ｓ400地対空ミサイルなど、総合的な軍事技術は極めて高い。

3.中国（China）

ロシア製Su-30など第4世代戦闘機740機を保有し、第4世代戦闘機の保有数ではアジア1位。

しかし、日本の自衛隊よりもAWACSが弱く、総合的な空軍力では、日本の航空自衛隊と互角か、または弱い。

ただし、尖閣列島は中国大陸から300kmの距離にあり、中国軍の射程400kmの「地対空ミサイル（S400）」の射程圏内に入っている。もし、自衛隊のAWACSが撃墜されれば、中国軍が有利となる。

また、空母「遼寧」「山東」の2隻を就役させており、2022年6月に電磁カタパルトを搭載した「福建」が進水し、2024年に就役する予定。

今後、空母4隻体制を目指す。さらに「原子力空母」配備の可能性もある。

局地戦では、日本の自衛隊が勝利する可能性はあるが、中国軍が全兵力を投入し飽和攻撃を仕掛けてきた場合、日本の自衛隊が敗北する可能性が高い。

ちなみに、中国人民解放軍は、中国という国の軍隊ではなく、中国共産党の軍隊という特殊な位置づけになる。

総合的な軍事力では米国に劣るが、東アジアに配備されている戦闘機、戦闘用艦船の保有数では在日米軍、在韓米軍の合計を上回る。

さらに近年、中国軍は海軍力を強化しており、戦闘用艦船の隻数では390隻と、アメリカ海軍の296隻を上回る。

4.インド（India）

原子力潜水艦を保有し、SLBM（潜水艦発射ミサイル）の開発に成功したとされ、深海から中国本土を射程に入れたとの情報もある。

インド海軍は空母「ヴィクラマディティヤ（Vikramadiya）」（ロシア製45,500トン 全長284m）を2014年に就役させた。

2022年9月2日、2隻目の国産空母「ヴィクラント（Vikrant）」（40,862トン 全長262m）を就役させた。

艦載機Mig29Kを約20機、Ka-28艦載ヘリを約10機を搭載し2024年には実戦可能な空母運用を目指している。

さらに3隻目の空母（65,000トン）の建造も計画している。

また、ロシアが開発した最新鋭戦闘機Su-30MKIを254機導入中であり空軍力も強化している。

5.韓国（South Korea）

韓国軍は、北朝鮮の脅威に備えるため伝統的に陸軍を強化しており兵力60万人（予備役310万人）と多く、総合ランキングは5位となる。

また、韓国空軍はF-15Kを59機保有、KF-16とF-16の合計は169機、F-35戦闘機40機を保有し、第4世代戦闘機～第5世代戦闘機268機を保有している。

一方、日本の第4世代機～第5世代戦闘機はF-15J改修機（J-MSIP）102機、F-2戦闘機91機、F-35A戦闘機30機の223機にとどまる。

2023年4月現在、3,000トン級潜水艦「島山安昌浩級（KSS-III）」2隻が就役しており、2024年には3隻目が就役する予定。

しかし、ドイツ製214型潜水艦（水中排水量1,860トン 全長65m）を導入しているが不具合が発生している。

ただし、共食い整備などで韓国軍の稼働率は60％以下と低く、Global Firepowerのランキングは実態を反映していない可能性がある。

6.イギリス（United Kingdom）

• 核弾道ミサイル（ICBM）を発射できる原子力潜水艦を保有し、空母クイーンエリザベス（通常動力）と空母プリンス・オブ・ウェールズ（通常動力）を保有する。

7.日本（Japan）

（筆者 那覇空港で撮影）

• 日本の海上自衛隊はヘリコプター搭載護衛艦（DDH）を4隻保有しているが、海外では「軽空母」と評価されている。
• 最新鋭ステルス戦闘機F-35Aの配備を開始したが、年間の配備数は6機～8機、累計配備数は33機（2023年3月現在）とまだ少ない。
• 2024年度末までに、F-35B（短距離離陸・垂直着陸型）6機を新田原基地に配備する予定。
• F-35Aの最終的な配備数は105機、F-35Bは42機で合計147機となる。

ヘリコプター搭載護衛艦（DDH）

• ひゅうが型護衛艦2隻（ひゅうが、いせ）
• いずも型護衛艦2隻（いずも、かが）

そうりゅう型潜水艦

• 通常型潜水艦として世界最高性能の「そうりゅう型潜水艦」12隻を含む22隻体制（+練習艦2隻＝24隻）が2022年3月に完成した。
• 2020年3月、世界初のリチウムイオン電池搭載潜水艦「おうりゅう（そうりゅう型潜水艦）」が就役した。連続潜航距離は従来の潜水艦の2倍以上とされ、南シナ海へも展開する「ゲール・デ・クルース」（巡洋艦戦略・guerre de course）へと進化している。

F-35戦闘機

• 2017年に第5世代戦闘機F-35Aの国内生産を開始し、三沢基地（301飛行隊・302飛行隊）に合計27機を実戦配備している。（2022年1月現在・1機は喪失）
• 将来的にはF-35A（通常離陸型）を105機、F-35B（短距離離陸・垂直着陸型）を42機の合計147機を調達する。
• ただし、保有するF-15Jの201機のうち99機（Pre-MSIP機）は近代化改修しない方針で、航空自衛隊の第4世代戦闘機の保有数は215機（F-15J-MSIP、F-2、F-35A）に止まる。中国空軍の740機、韓国空軍の228機と比較すると数的に劣勢となっている。

8.トルコ（Turkey）

ドルコ製ドローンがロシア・ウクライナ戦争で使用されるなど、トルコの軍事技術が再評価されている。

9.パキスタン（Pakistan）

10.イタリア（Italy）

• イタリア海軍は「カブール」など2隻の軽空母を保有する。
• 軽空母「カブール」には、F-35B戦闘機を格納庫に10機、甲板に6機を駐機できる。

11.フランス（France）

• 原子力空母「シャルル・ド・ゴール」（満載排水量43,000トン）や原子力潜水艦を保有し、ヨーロッパ1位の軍事力を持つ。

12.ブラジル（Brazil）

14.イラン（Iran）

• イランには「国軍」と別組織の「イスラム革命防衛隊」という2つの軍がある。

15.エジプト（Egypt）

16.オーストラリア（Australia）

• オーストラリア空軍はF/A-18Eスーパーホーネット、EA-18Gグラウラーを運用しており、F-35A型ステルス戦闘機の配備も始まっている。
• アメリカなどと共に対中国包囲網を形成する重要国で軍備の充実を積極的に図っている。

17.イスラエル（Israel）

19.ドイツ（Germany）