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北朝鮮の金正恩氏は、江沢民派だった。金正男氏死亡と弾道ミサイル発射の背景。

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江沢民派と北朝鮮、金一族の関係

北朝鮮問題を考えるとき、中国との関係が重要になる。それには1990年代まで遡る必要がある。

1991年の旧ソ連崩壊により、核や弾道ミサイルのロシア人技術者が北朝鮮に渡った。これにより、北朝鮮の核、弾道ミサイル技術は急速に向上する。

その結果、1994年の北朝鮮核兵器開発疑惑となって、アメリカが北朝鮮を空爆する寸前まで事態は悪化した。

このとき、アメリカのクリントン大統領は、カーター元大統領を特使とし北朝鮮に派遣した。そして、「北朝鮮が核開発を凍結することを条件に西側が原発を無償で建設する」ことで合意した。

北朝鮮にとっては、空爆寸前の事態から、原子炉を無償で作ってもらえるという好条件の合意だった。

なぜ、北朝鮮に有利な合意がなされたのか?

クリントン大統領と江沢民派は関係が深い。そのクリントン大統領が北朝鮮と核開発で合意できたということは、北朝鮮の金一族と江沢民派の関係が深いということだ。

もし、江沢民派と北朝鮮の金一族の関係が悪ければ、江沢民派と関係の深いクリントン政権が北朝鮮に有利な条件で合意できるはずもない。

江沢民派は、裏で北朝鮮をアメリカにけしかけていた。そして、アメリカが江沢民派に仲介を依頼するように画策していたのだ。

江沢民派はアメリカと北朝鮮の仲介することで、アメリカに恩を売ることができた。

そして、江沢民派は、アメリカから様々な譲歩を引き出すことに成功した。

 

習近平派と江沢民派の対立

江沢民時代、北朝鮮と中国の関係は比較的良好だった。

しかし、2003年~2013年の胡錦涛政権、2013年からの習近平政権が成立し、習近平派と江沢民派の対立が激化し、北朝鮮と中国の関係も次第に悪化していった。

北朝鮮の金一族は江沢民派であり、習近平政権にとっては目障りな存在だった。

北朝鮮の張成沢(チャン・ソンテク)氏は中国の習近平政権を後ろ盾に、金正男氏を擁立して、北朝鮮を中国のように改革開放政策に変更しようとした。

この改革は金正恩党委員長にとって、クーデターとも思える行為だった。

 

中国、北朝鮮の対立関係

習近平政権 江沢民派
金正男 金正恩
張成沢

金正男氏と新型弾道ミサイル発射

2017年2月13日、金正男氏はマレーシアのクアラルンプール空港のLCCターミナルで死亡した。

この背景には、中国の習近平政権と江沢民派の対立がある。

江沢民派が北朝鮮の金正恩氏を使って、習近平政権に圧力をかけてきたのだ。この江沢民派の圧力は、北朝鮮の新型弾道ミサイル発射にもつながる。

 

新型弾道ミサイル発射の目的

2017年2月12日、北朝鮮は新型中長距離弾道ミサイル「北極星2型」を発射し成功した。

このミサイルは高度約550kmまで上昇、水平距離で約500km飛行したが、発射角度はほぼ、垂直だった。もし、45度で打ち上げられれば、射程は2,500km~3,000kmでアメリカ軍のグアム基地まで到達する可能性がある。

「北極星2型」は、固体燃料ロケットで、液体燃料ロケットのように燃料充填時間がかからない。北朝鮮の山岳部のトンネルから出て発射するまで20分~30分と予想される。

さらに、コールドランチと言われるSLBM(潜水艦発射ミサイル)と同じ発射方式で、ロケットを打ち上げるトラックの損傷が少なく、短時間に繰り返し発射できる。

一見、アメリカ向けのミサイルのようであるが、中国に対しても一定の抑止力がある。

 

まとめ

北朝鮮の新型弾道ミサイル発射実験、金正男氏死亡は、単なる独裁者の暴走ではない。

中国や北朝鮮では、権力闘争で負ければ死が待っている。実際、1987年、中国の胡耀邦主席(当時)は失脚し、1989年に死亡している。

韓国の歴代大統領はほとんど死刑判決を受けている。日本でも1932年に5.15事件、1936年に2.26事件が発生し、当時の首相が死亡している。

金正男氏死亡は、日本の感覚では、独裁者の暴走に思える。しかし、北朝鮮や中国はそういう社会なのだ。

現在の日本のような民主主義国家の尺度で評価すべきではない。

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