沖縄県の翁長雄志知事が8日に死去する前に、自身の後継の知事候補として、地元小売り・建設大手「金秀グループ」会長の呉屋守将氏(69)と、自由党の玉城デニー幹事長(58)=衆院沖縄3区=の2氏を指名していたことが18日、関係者の話で分かった。
音声として残していた。これまでに両氏とも固辞する意向を示した。
引用 中日新聞 http://www.chunichi.co.jp/s/article/2018081801001681.html
その後、後継指名された1人である「玉城デニー」衆議院議員(沖縄3区)を軸に立候補者の選定作業が進んでいる。
なお、保守系候補は「佐喜眞淳 宜野湾市長(54歳)」に決定しており、保革一騎打ちの沖縄知事選になると思われる。
ただ、2014年沖縄知事選に立候補した「下地幹夫衆議院議員(56歳)」の動きも気になる。
しかし、後継者を2名指名するというのは不可解。直接本人に「後継者として沖縄県知事になってくれ」と伝えるのが本当ではないか?
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辺野古埋め立て「承認の撤回」で数億円の個人賠償?
翁長氏の後継者が、2018年の沖縄知事選に当選すると、支持母体の「オール沖縄」から「辺野古埋め立て承認の撤回」をするように要求されるだろう。
しかし、辺野古埋め立て問題は2016年12月に最高裁で「埋め立て承認の取消」は否定され決着がついている。
その上で沖縄県知事が「埋め立て承認の撤回」をすれば、国家賠償法1条の求償権により、工事中断費用「1日当たり2,000万円」を個人賠償しないといけない。
例えば、工事中断期間が1ヵ月(30日)なら6億円、2ヶ月(60日)なら12億円となる。
当ブログの理解では、まず国が沖縄県に損害賠償し、沖縄県が新知事に損害賠償を請求する(求償権)ことになる。
もし、沖縄県が新知事に損害賠償(求償権)を請求しない場合は、住民訴訟で「沖縄県は新知事に損害賠償(求償権)を請求するよう」請求することになる。
「撤回」した新知事の影響力は?
新知事が「撤回」しても工事中断が数か月だけで、その後工事が再開された場合、新知事のその後の任期4年は、何もできない状態になるだろう。
こういう状況なので、呉屋守将「金秀グループ」会長(69歳)は立候補を固辞していると見られる。
また、オール沖縄の玉城デニー衆議院議員58歳(沖縄3区)の出馬表明できないでいる。
2018年沖縄知事選に立候補予想
- 佐喜眞淳 宜野湾市長(54歳)
- 玉城デニー 衆議院議員 沖縄3区 (58歳)
- 呉屋守将 「金秀グループ」会長(69歳)
- 謝花喜一郎副知事(61歳)
- 赤嶺昇県議(51歳)
- 稲嶺進 前名護市長(73歳)
- 富川盛武 副知事(70歳)
- 城間 幹子那覇市長(67歳)
コメント
沖縄は地縁・血縁を大事にする風土で、翁長氏も自分の息子の「翁長雄治」那覇市議会議員を大事に思っていたと思う。
那覇市は共産党勢力が強く、共産党の支援があれば、だれでも那覇市議会議員に当選できる。
翁長前沖縄県知事は、沖縄県議会議員時代に普天間飛行場の辺野古移転を推進していた。しかし、2014年の沖縄知事選に立候補すると「辺野古移設」反対と翻意した。
2014年に仲井真元知事が当選すれば、2018年の沖縄知事選まで知事になることができなかった。そこで、仲井真元知事と辺野古移転で反対の立場をとり保守票と左翼票を取り込み知事に当選した。
翁長前知事はかなりの戦略家だと思う。その上で翁長前知事の後継者氏名を理解する必要がある。
翁長前知事との人間関係が一番深いのは「城間 幹子那覇市長(67歳)」だ。しかし、後継者指名されなかった。
そこから考えると、共産党にとって都合のいい候補者を後継指名したのではないか?
沖縄1区の赤嶺政賢衆議院議員は共産党だが、「玉城デニー」氏は自由党所属で共産党ではない。
玉城デニー氏が沖縄知事選に立候補すれば、沖縄3区の衆議院補欠選挙が行われる。この選挙区で共産党系議員が議席を取ることを考えているのかもしれない。
沖縄県知事は共産党系政治家でなくても、実質的に共産党に言いなりにできると思っているのではないか?