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防衛省(自衛隊)巡航ミサイル「トマホーク」を2025年度200発導入、最終的に400発導入

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2023年11月17日、アメリカ国務省は、巡航ミサイル「トマホーク」最大400発の日本への売却を承認し、議会に通知した。

売却額は「トマホーク」とその関連装備で、合わせて23億5000万ドル、日本円でおよそ3,500億円になる。

防衛省は、米国製の巡航ミサイル「トマホーク(ブロック4)」200発を2025年度から配備を開始し、2026年度~2027年度に「トマホーク(ブロック5)」200発を配備する予定。

 

型式 トマホーク(ブロック4) トマホーク(ブロック5)
導入数 200発 200発
射程 1,600km 1,600km
速度 900km/h 900km/h
ローンチ 2006年 2021年
導入年 2025年度 2026年度~2027年度

調達金額3,500億円、調達数約400発なので1発当たり約9億円となる。ただし、3500億円には関連経費が含まれているので、トマホーク1発の価格は9億円よりも安い。

 

 

国産「12式地対艦誘導弾」長射程化は2026年度

防衛省は、国産「12式地対艦誘導弾」の射程を現行の200kmから1,000km以上に長射程化し、陸上型を2026年度から配備する方針だが、合計1,000発を配備するには数年単位の時間がかかり、反撃能力が不足する状態が続く。

それでは、北朝鮮・台湾情勢に間に合わない。

そのため、米国製の巡航ミサイル「トマホーク」を早期に導入することになったと思われる。

また、当ブログの予想では、地上発射型の「新型12式地対艦誘導弾」の全長は9mで、潜水艦から発射するには全長を6m~7mに短縮する必要があり、配備は2028年になると予想される。

その点も、早期に「トマホーク」を調達する原因になったと思われる。

国産「12式地対艦誘導弾(改良型)」調達スケジュール

  • 地上発射型  2026年度配備
  • 艦艇発射型  2028年度配備
  • 航空機発射型 2030年度配備

 

国産「12式地対艦誘導弾(改良型)」仕様

形式 射程 速度 全長 直径 重さ
トマホーク 1,600km以上 900km/h 6.2m 53cm 1,500g
12式地対艦誘導弾(改良型) 1,000km以上 900km/h 9.0m(地上型)

 

潜水艦に搭載か?

12式地対艦誘導弾(改良型)は、2024年から陸上発射型を配備すると見られるが、潜水艦発射型は2020年代後半と遅れる。

そのため、早期にトマホークを導入すると見られる。

トマホークは、潜水艦の魚雷発射管からも発射できるので、現行の「そうりゅう型」「たいげい型」「おやしお型」潜水艦にも搭載可能を思われる。

実際、現行の自衛隊潜水艦も射程250kmのハープーンミサイルを搭載しているので、トマホークも比較的容易に搭載できると思われる。

また、ソフトウエアを改修すれば自衛隊のイージス艦の垂直発射装置(VLS)からも発射できる。

 

実験艦(潜水艦)を建造か?

政府は、長射程ミサイルを発射可能な潜水艦の保有に向け、技術的課題を検証する「実験艦」を新造する方向で調整に入った。(読売新聞)

繰り返しになるが、トマホークは潜水艦の魚雷発射管(533mm)から発射できるので、魚雷発射管から発射するのであれば、実験艦(潜水艦)を建造する必要はない。

実験艦(潜水艦)を建造するということは、VLS(垂直発射型)の搭載を検討しているのではないか?

現行の海自潜水艦からもトマホークを発射できるが、1隻あたり、魚雷も含め20本~30本しか搭載できないし、魚雷発射管に充填する必要があり発射に時間がかかる。

トマホークの速度は民間旅客機並みの時速900kmなので、迎撃される可能性が高く、一度に大量に発射する必要がある。つまり、飽和攻撃をしないと効果は期待できない。

実際、米海軍の「オハイオ級原子力潜水艦(全長170m・排水量18,750トン)」はトマホーク154基(弾頭450kg)を搭載できる。

やはり、潜水艦から同時に大量のミサイルを発射するにはVSLの方が有利だ。

また、運用方法としても、VSL搭載潜水艦は1000km離れた後方に配備するが、攻撃型潜水艦は北朝鮮近海、台湾近海に配備するので同じ仕様では対応できない。

そのため、新型のVSL搭載潜水艦を建造する可能性が高いと予想される。

 

VSL搭載潜水艦は6隻~8隻か?

潜水艦の戦力を維持するには、改修と訓練が必要となる。

例えば、イギリス海軍の戦略ミサイル原潜「ヴァンガード級潜水艦」は4隻体制で、常時1隻以上が稼働中となっている。

しかたがって、自衛隊の場合も、3隻ないし4隻保有して、常時1隻以上が稼働できる体制となる。

自衛隊は常時2隻のVSL搭載潜水艦を稼働させると予想されるので、VSL搭載潜水艦の保有数は6隻~8隻と予想される。

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