在韓米軍と韓国軍は、2017年12月4日から12月8日まで、両軍の航空機合計230機が参加する大規模な米韓合同軍事演習「ビジラント・エース 18」(vigilant ace 18)を実施する。
vigilant=警戒の意味
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230機の内、米軍機は140機、韓国軍機は90機とされる。
米軍の航空機は米空軍だけではなく、海兵隊、海軍所属の航空機も参加し、実戦的な訓練を実施する。
具体的には、米軍のステルス戦闘機F-22、F-35A、F-35Bの合計24機がステルス機能を生かして北朝鮮北部のICBM発射基地(移動式発射台)を攻撃する。
韓国軍のF-15K、KF-16は北朝鮮との軍事境界線近辺の北朝鮮軍ロケット砲などを先制攻撃する訓練と思われる。
両軍合計の攻撃目標は700ヵ所に及ぶ。
北朝鮮に対して、圧倒的な軍事力を示すことで、軍事的圧力をかけ続ける狙いがあると見られる。
参加が予想される米軍の航空機・兵力
アメリカ軍
- ステルス戦闘機F-22 ラプター 6機(沖縄・嘉手納基地配備)
- F-35A空軍型 6機(沖縄・嘉手納基地配備)
- F-35B海兵隊型 12機(在日米軍岩国基地配備)
- F-35A+F35Bの合計で18機
- B-1Bランサー戦略爆撃機 2機(グアム基地配備)
- 電子専用戦闘機EA-18Gグラウラー 6機
- F-15C 数十機
- F-16 数十機
- F/A-18 ホーネット(空母艦載機)
- A-10 近接航空支援機
- U-2 高高度偵察機
- 米空軍、米海軍、米海兵隊から合計約1万2000人の兵士
韓国軍
- F-15K(戦闘機)
- KF-16(戦闘機)
- F-5(戦闘機)
- E-737(AEW&C 早期警戒管制機)
- FA-50(T-50練習機に軽装備を装備)
- KA-1(KT-1練習機に機銃と装備)
コメント
ビジラント・エースは米空軍の定期的な訓練で、2017年11月1日~11月10日かけ、在日米軍横田基地でも「ビジラント・エース 16」が実施された。
この「ビジラント・エース 16」は朝鮮半島有事を想定した大規模な訓練で、米軍と同盟国との相互運用力の強化を目的としていた。
「ビジラント・エース 18」も過去最大規模ではあるが、定期的な訓練に過ぎず、ただちに戦争が始まるというものではない。
ただし、毎年12月に、在韓米軍の家族など非戦闘要員はアメリカにクリスマス休暇で帰国することが多い。
北朝鮮が間違ったメッセージとして受け取れば、偶発的な軍事衝突の可能性もある。