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3,900トン級新型護衛艦「30FFM」で尖閣を防衛【2022年3月初就役】

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防衛省は島嶼防衛のための新型護衛艦(コンパクト艦)を2018年度(平成30年)から4年間で8隻建造する方針で、最終的には2037年までに合計22隻を建造する予定となっている。

すでに、防衛装備庁は、新型小型護衛艦の主事業者に「三菱重工」、下請けに「三井E&S造船」を選定し、1隻目は三菱重工長崎造船所(長崎県)、2隻目は三井E&S造船玉野艦船工場(岡山県)で建造し2022年3月に引渡し予定。

3隻目、4隻目は三菱重工長崎造船所(長崎県)で2020年度に起工し2023年3月に引渡し予定。

1隻当たりの建造費は約500億円で、5,000トン級護衛艦の建造費700億円よりも低コストとなる。

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小型護衛艦の統合

コンパクト護衛艦は、

  • 基準排水量2,000トン「あぶくま型護衛艦」6隻
  • 基準排水量3,000トン「はつゆき型」5隻(練習艦3隻を含む)
  • 「やえやま型」大型掃海艦3隻

を統合し、機雷掃海能力を持つ多機能護衛艦として更新する可能性がある。

 

新型護衛艦(コンパクト艦)の仕様

項目 30FFM あぶくま型護衛艦
基準排水量 3,900トン 2,000トン
満載排水量 5,500トン 2,500トン
全長 132.5m 109m
全幅 16.3m 13.4m
速力 30ノット(時速55km) 27ノット(時速50km)
乗員 100人 120人
航続距離 約10,400km
ステルス性 有り 無し

艦載機 SH-60K哨戒ヘリコプター1機

この3,900トン級30FFM護衛艦は、あぶくま型(基準排水量2,000トン)のみならず、あさぎり型(基準排水量3,500トン)、はつゆき型(基準排水量3,000トン)、ミサイル艇、掃海艦をも代替する計画もあった。

しかし、当初3,000トンの計画が3,900トンと大型化したため、2,000トン級の艦艇を代替するのは事実上不可能と思われる。

 

30FFM建造の背景

この3,900トン級護衛艦30FFM建造は、アメリカ軍の戦術の変化が影響している。

冷戦時代、アメリカは、原子力空母を攻撃力の中心とし、その空母を防衛するイージス艦などからなる「空母打撃群」を主力部隊としていた。

しかし、現在では、超大国の空母機動部隊同士の大規模な軍事衝突の可能性は低くなった。

もちろん、将来的には米中の大規模な軍事衝突の可能性はあるのだが、中国が空母を実戦運用するのは少なくとも10年以上先の話だ。

現時点では、むしろ、クリミア紛争のような小規模な地域紛争、領土争いが発生する可能性が高い。

日本周辺海域においては中国軍による尖閣列島侵攻が懸念される。尖閣列島のような島嶼(とうしょ)防衛には3,900トン級の小型護衛艦が適している。

というのは、島嶼海域は浅く入り組んだ海域のため大型の護衛艦では自由に航行できないからだ。

また7,000トン級のイージス艦は7隻しかなく、多くの島嶼を防衛するには数が少ない。

それに、イージス艦の主要任務は弾道ミサイル防衛で、島嶼(とうしょ)防衛のために、沖縄の先島諸島に常時イージス艦を配備するのは非効率だ。

つまり30FFM護衛艦の目的は「中国軍の日本領海、島嶼部への接近阻止」と「中国軍が上陸した場合の島嶼奪還」で、オスプレイV-22や水陸両用車AAV7ととも尖閣防衛の任務につくものと思われる。

 

データリンクによる戦闘形態の変化

米国では、個艦同士のデータリンクが高度化したことにより、攻撃力を空母のみに頼るのではなく、個艦が独自に攻撃力を持つ「武器分散システム」が有力となってきた。

日本の自衛隊もアメリカの戦術変化の影響を受け、イージズ艦(7,000トン)、あさひ型護衛艦(5,000トン)と兵器分散システム体系に沿って護衛艦の構成を変化させてきた。

その完成形が3,900トン級新型護衛艦30FFM構想と言える。

つまり、大型護衛艦に弾道ミサイル迎撃、対空ミサイル、対潜水艦アスロックなどすべてを詰め込むのではなく、小型護衛艦に分散して搭載し、ネットワークで情報共有して2隻~3隻があたかも1隻のように連動して戦うシステムになる。

 

自衛隊の島嶼(とうしょ)防衛の考え方

自衛隊は尖閣列島に部隊を配備していない以上、初戦で中国軍が尖閣に上陸することはやむを得ないと考えている。

自衛隊の戦略は、中国の兵法「空城の計(くうじょうんのけい)」と言うべきものだ。

(わざと)中国軍に尖閣に上陸させた後、中国軍を攻撃、尖閣列島を奪還する作戦を想定している。

その後は、そのまま、自衛隊が尖閣に常駐し、軍事基地化することを計画している可能性もある。

 

水陸両用上陸作戦総合訓練「ドーン・ブリッツ」

2013年にはアメリカで実施されてた水陸両用上陸作戦総合訓練「ドーン・ブリッツ」に自衛隊も参加している。また、2015年にも自衛隊はこの「ドーン・ブリッツ」に2回目の参加をした。

演習に参加した自衛隊装備品

陸上自衛隊 Ch-47JA AH-64D

海上自衛隊 護衛艦ひゅうが(DDH-181)、護衛艦あしがら(DDG-178)、輸送艦くにさき(LST-4003)、艦載ヘリSH-60

この訓練は、中国軍が尖閣列島に上陸した後、尖閣列島を奪還する訓練とされている。

 

海上自衛隊の護衛艦編成

型式 基準排水量 満載排水量 建造費 概要
まや型 8,200トン 10,250トン 1,700億円 イージス艦
あさひ型 5,100トン 6,800トン 700億円 ミニイージス艦
30FFM 3,900トン 5,500トン 500億円 島しょ防衛・多機能護衛艦

 

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