スポンサーリンク

2030年代の航空自衛隊はこう変わる「F-35ステルス機147機+次期F-3戦闘機90機の航空戦力の全貌」

(当サイトはアフィリエイト広告を利用しています)

中国空軍やロシア空軍の近代化が進む中、日本の空の防衛も転換期を迎えています。航空自衛隊は、ステルス機の導入、既存機の改修、次期戦闘機の開発といった複数のプロジェクトを並行して進めています。
本記事では、2025年8月時点での主力機種 ― F-35A、F-35B、F-15J改修型、F-2、そして次期戦闘機F-3  の配備状況と今後の見通しを整理します。
F-35A ― 空自のステルス主力

F-35Aはロッキード・マーチン社製の第5世代多用途ステルス戦闘機で、2018年に三沢基地で初配備が始まりました。

2025年現在、三沢基地(39機)、小松基地(5機)の合計44機が配備されています。

防衛省はF-35Aを最終的に105機導入予定で、配備先は三沢・小松を中心に増強される見通しです。日本はアメリカに次ぐ世界第2位のF-35保有国になる見込みで、対中国・対ロシアの航空優勢確保において中心的な存在となります。

 

F-35B ― 海からも飛べるステルス機

F-35Bは短距離離陸・垂直着陸(STOVL)が可能な艦載型ステルス戦闘機で、護衛艦「いずも」型の改修後、艦上運用が可能になります。

2025年8月7日、日本初の3機が新田原基地に配備されました(本来4機の予定でしたが、1機は整備遅延で後日納入)。

今後は2026年3月までにさらに4機が到着予定で、最終的には42機体制を構築します。F-35Bは南西諸島防衛や離島防衛での即応力を高める切り札とされ、将来的には馬毛島の新訓練施設が運用の拠点となります。

F-15J改修型 ― 老舗エースの現代化

F-15J/DJは1980年代から配備されている防空戦闘機で、現在も約200機が運用中です。老朽化が進む一方、その高い航続距離とペイロード能力を活かすため、最新レーダー・電子戦システム・長射程ミサイル運用能力を付与する「F-15JSI(Japan Super Interceptor)」改修が進行中です。

ただし、この改修は総額1兆円超と高額で、2027年度に予定されていた改修機配備が遅れる可能性が浮上しています。最終的に改修されるのは68機で、残りの機体は順次退役が見込まれます。

F-2 ― 国産多用途戦闘機の役割

F-2はF-16をベースに日本独自開発された多用途戦闘機で、対艦攻撃能力の高さが特徴です。2000年から配備が始まり、現在約90機が百里、新田原(宮崎県)の各基地で運用されています。(2025年8月に1機喪失)

しかし、機齢の進行に伴い2035年ごろから退役が始まる予定です。後継は現在開発中のF-3に置き換わる見通しで、今後10年は現役を維持しつつ、ミッションに応じた限定的近代化改修が施されます。

 

F-3 ― 次世代への飛躍

F-3はF-2の後継として2035年ごろに就役予定の第6世代戦闘機です。日本・イギリス・イタリアが共同開発する「GCAP(Global Combat Air Programme)」の一環として進行中で、ステルス性・超音速巡航・高度なAI支援・チーミングドローン運用能力を備えるとされています。

計画では2027年に試作機製造、2030年に初飛行、2035年に量産配備を目指しています。日本の調達数は約90機とされます。

ただし、国際共同開発特有の調整難航による遅延懸念もあり、スケジュール管理が最大の課題です。また、愛称候補として「烈風(れっぷう)」が取り沙汰されています。

 

配備状況一覧(2025年8月時点)
機種 配備数 主な配備基地 今後の予定
F-35A 39機 三沢、小松 105機体制(1機はすでに喪失)
F-35B 3機 新田原(宮崎県) 42機体制(2031年度まで)
F-15J改修型 約200機(改修対象68機) 千歳、小松、那覇ほか 改修機は2027年度以降配備開始予定(遅延懸念)
F-2 90機 百里、新田原(宮崎県)、松島(宮城県:教育) 2035年退役開始
F-3 90機予定 2027試作、2035配備目標
航空自衛隊はF-35ステルス戦闘機を147機導入
航空自衛隊は、2020年代後半から2030年代にかけて大規模な戦闘機更新を迎えます。老朽化したF‑4戦闘機および初期型F‑15Jをステルス性能を持つF‑35で置き換え、さらに国産の次期戦闘機F‑3を導入するという二大潮流により、空自は「第5世代+第6世代」のハイブリッド戦力体制へと移行します。
型式 部隊 配備数
F-35A(空軍型) 航空自衛隊 105機(1機はすでに喪失)
F-35B(短距離離陸・垂直着陸) 航空自衛隊 42機
合計 147機(1機はすでに喪失)

 

出典 防衛省

航空自衛隊では、退役したF-4戦闘機(約50機)と、F-15Jの初期型(Pre-MSIP機)約99機の後継として、最新鋭のステルス戦闘機F-35Aを合計105機導入する計画が進められています。F-35Aは高いステルス性と最新のセンサーを備えており、空自の主力戦闘機としての役割を担うことになります。

一方、より新しいF-15Jの後期型(MSIP対応機)については、全102機のうち68機(単座機)を近代化改修する方針が取られています。この改修では、新型レーダーや電子戦装備、ミサイルの搭載能力などが強化され、今後の戦闘環境にも対応できるようになります。

しかし、このF-15Jの改修計画はコスト面で大きな課題を抱えています。2021年時点では約6,465億円と見積もられていた改修費用が、2025年3月時点で約1兆16億円にまで膨れ上がりました。これにより、2028年度までの改修完了も難しくなっており、スケジュールの見直しが避けられない状況です。

自衛隊が導入するのは、F-35A(空軍型)とF-35B(短距離離陸・垂直着陸型)を合わせて147機。このうちF-35Aは105機、F-35Bは42機が導入される予定です。ただし、F-35Aはすでに1機が墜落事故により喪失しており、実際の配備数は146機となります。

F-35の配備体制としては、1個飛行隊につき21機を標準とし、計7個飛行隊(21機×7=147機)への配備が見込まれています。

F-35Bは、海上自衛隊の「いずも」「かが」といったヘリコプター搭載護衛艦での運用が想定されています。両艦は改修を経てF-35Bの発着艦が可能になり、それぞれ最大10機のF-35Bを搭載できるとされています。ただし、保有機数42機のうち実際に艦載されるのは一部に限られ、残りは訓練用や整備予備機として運用される見込みです。

また、F-35Bの運用は航空自衛隊が担う予定です。

2025年7月時点で第3航空団(三沢基地)には合計39機のF-35Aが配備されていますが、2027年度までに第301飛行隊と第302飛行隊にそれぞれ21機ずつ、計42機のF-35Aの配備が完了する計画になっています。

ただし、沖縄県にある那覇基地では、引き続きF-15J後期型(J-MSIP機)が主力戦闘機として運用されています。地理的に中国や台湾に近く、即応性が重視される地域ですが、現時点ではF-35Aの配備計画はなく、当面はF-15Jによる防衛体制が継続されます。

個人的には、F-35Aはステルス戦闘機であるため、スクランブル発進しても敵の戦闘機から見えず、スクランブルとして使えないからだと思う。また、最新のF-35Aの詳細を敵に知らせたくないという目的もあると思う。

 

航空自衛隊の主力戦闘機の退役・更新計画

新に追加配備される63機のF-35A型は米国生産となる。これは、米国生産の場合1機あたり1億ドル(約100億円)だが、国内生産の場合1億3000万ドル(約130億円)と割高になることが理由とされる。

F-15J前期型(Pre-MSIP機)99機は近代化改修に多額の費用がかかることから2025年頃から退役させ、F-35A型(空軍型・105機)で代替する。さらにF-35B型(垂直着陸型・短距離離陸・42機)も2025年から調達し合計147機を配備する。

F-15J後期型(J-MSIP機)102機は2022年から2028年度までに68機のみ2次近代化改修を実施し、2040年頃に全機退役させる予定だったが、改修費が1兆円になることから改修の見通しは立っていない。

F-2戦闘機の後継機としてF-3(次期戦闘機90機)を2035年頃から配備開始する予定。

 

2035年時点の戦闘機編成

機種 配備数 所属部隊例
F-35A 105 第五世代ステルス戦闘機
F-35B 42 航空・護衛艦搭載可部隊
F-3 90 第六世代ステルス戦闘機
F-15J(MSIP機 後期型 単座) 68 後方支援・訓練・抑止任務
この再編により、ステルス機を中心とした制空戦闘能力が確立され、F-3による「長距離抑止・反撃力」が飛躍的に向上します。さらに、F-15JSI(Japanese Super Interceptor)は大量の兵装を搭載して後方からの支援攻撃が可能となり、航空戦力全体の攻撃能力が立体的かつ統合的に構築されていきます。

 

F-35型戦闘機を147機導入する理由

出典 航空自衛隊 https://www.mod.go.jp/asdf/equipment/sentouki/F-35/index.html

中国空軍は第4世代機・第5世代機を約740機配備しているが、航空自衛隊の第4世代機・第5世代機はF-15Jの改修機102機、F-2の91機、F-35Aの4機、F-35Bの3機、合計240機しかない。(2025年8月現在)

F-3次期戦闘機が実戦配備できるのは2035年頃になる。

航空自衛隊にとってF-3の開発を待つ時間的余裕がなくなってきた。

尖閣列島での航空優勢を維持するため、自衛隊はF-35Aを105機導入する。

また、尖閣列島は中国大陸から330kmだが、那覇空港からは400kmと遠い。

そのため、尖閣列島から170kmの石垣島や宮古島などの滑走路の短い離島、あるいは、ヘリコプター搭載いずも型護衛艦(いずも・かが)から発着できるF-35Bを42機導入する。

 

F-35Bを宮崎県の新田原基地に2025年配備開始

F-35B 出典 US Marine Corps(米海兵隊)

産経新聞によれば、2024年時点で、航空自衛隊には12個飛行隊(1個飛行隊は20機)があるが、14個飛行隊まで増加させる方針。

2025年3月24日、宮崎県の新田原基地(臨時F-35B飛行隊)を新設した。2025年8月にF-35B戦闘機を4機配備する予定。2025年度中に8機を配備し、最終的に21機(または42機)が配備される予定。

以前の計画では、百里基地にF-15の1個飛行隊を新設し14個飛行隊とする方針だった。また、現在自衛隊基地を建設中の「馬毛島」をF-35Bを訓練・前方展開基地とするという情報もある。

F‑35 国内配備計画一覧(2025年時点)

配備拠点(所在地) 型番 配備時期(予定) 配備機数の推移
三沢基地(青森県) F‑35A 2018年~ 約39機(2025年7月時点)→42機程度に増加予定
小松基地(石川県) F‑35A 2025年4月~配備開始 2025年4月に3機→2025年6月に2機→2025年度内7機→2026年までに12機→2029年までに36機→最終的に42機
新田原基地(宮崎県) F‑35B 2025年8月配備予定 2025年度内に8機程度→将来的に21機(最大42機)まで拡大予定
馬毛島(鹿児島県西之表市) F‑35B 2030年前後予定 訓練・展開拠点として整備中
  • F-35Aは5個飛行隊(21機×5個飛行隊=105機)
  • F-35Bは2個飛行隊(21機×2個飛行隊=42機)

F-35Bは、海兵隊型と呼ばれ、短距離離陸、垂直着陸が可能で、いずも型護衛艦(いずも・かが)を改修すれば離着艦できる。

米軍は岩国基地にF-35Bを配備し、佐世保基地にF-35B搭載可能な強襲揚陸艦「トリポリ」を2025年6月から配備している。

同様に、航空自衛隊が宮崎県の新田原基地にF-35Bを配備すれば、いずも型護衛艦「かが」(呉基地)に離着艦でき、南西海域に展開しやすい。

いずも型護衛艦「いずも」(横須賀基地)にもF-35Bを搭載する予定だが、F-35Bは南西海域の離島防衛に用いられるので、宮崎県の新田原基地にF-35Bを全機(42機)を配備する可能性もある。

現在、自衛隊基地を建設中の馬毛島に訓練・前方展開のために一時的に配備するという情報もある。

また、宮崎県の新田原基地が敵攻撃で破壊された場合、F-35Bの整備ができないことが予想される。したがって、兵力を分散させる意味で横須賀基地に近い茨城県の百里基地を予備的な配備基地とする可能性もある。

 

F-35Aを小松基地(石川)に配備

防衛省は、2025年4月1日に航空自衛隊の最新鋭ステルス戦闘機F-35A(空軍型)3機を航空自衛隊小松基地(石川県)に配備した。2025年6月18日に追加で2機が配備され、合計5機が配備されている。

2025年度中に合計7機、2026年度に5機、2027年度に8機の合計20機を配備する。

さらに、2029年度に2飛行隊目(第306飛行隊)にF-35Aを8機を配備する。

現在、小松基地には、F-15戦闘機が40機配備(20機×2飛行隊)されているが、最終的にF-35Aを40機(20機×2飛行隊)配備する。

 

航空自衛隊の飛行隊の配備状況(当ブログ予想)

(1個飛行隊は約20機)

基地名 飛行隊 2020年まで 2020年~2030年 2035年
千歳基地 第201飛行隊 F-15(前期型) F-15(前期型) F-3
第203飛行隊 F-15(前期型) F-15(前期型) F-15(後期型)
三沢基地 第302飛行隊 F-2 F-35A F-35A
第301飛行隊(百里から) F-35A F-35A
松島基地 (第21飛行隊・訓練) F-2B F-2B F-3教育飛行隊
百里基地 第3飛行隊 F-4(退役済) F-2 F-3
(第301飛行隊)三沢へ F-4(退役済)
(飛行隊新設) F-15(後期型) F-15(後期型)
小松基地 第303飛行隊 F-15(前期型) F-35A(2025年配備開始) F-35A
第306飛行隊 F-15(前期型) F-15(前期型) F-35A
飛行教導群 F-15(前期型・後期型) F-15(前期型・後期型)
築城基地(福岡) 第6飛行隊 F-2 F-2 F-3
第8飛行隊 F-2 F-2 F-3
新田原基地(宮崎) 第305飛行隊 F-15(後期型) F-15(後期型)
臨時F-35B飛行隊(2025年新設) F-35B(2025年配備開始) F-35B
(第23飛行隊・訓練) F-15(後期型) F-15(後期型)
那覇基地 第204飛行隊 F-15(後期型) F-15(後期型) F-15(後期型)
第304飛行隊 F-15(後期型) F-15(後期型) F-15(後期型)
飛行隊数 12個飛行隊 13個飛行隊 14個飛行隊

航空自衛隊としては、前方にF-35Aを展開し、後方に兵装量の多いF-15Jを配置する方針と思われる。

具体的には、三沢基地にF-35Aを配備し、千歳基地にF-15J(後期型)を配備し、セットで運用すると見られる。ただし、2035年以降にF-3を約20機配備し、F-15Jとセットで運用する可能性もある。

同様に、百里基地では2035年以降、F-3とF-15J(後期型)をセットで運用すると見られる。

 

航空自衛隊は機材数不足か?

F-3次期戦闘機の就役は2035年になる可能性がある。

F-15Jの未改修機(99機)は2025年以降に退役する予定なので、自衛隊の戦闘機が不足すると予想される。

 

無断転載禁止。当ブログの記事をテキスト化してyoutubeにアップすることを禁止します。
error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました