「防衛省 尖閣防衛」新型地対艦ミサイル(SSM 射程400km)開発、2023年にも宮古島配備へ

12式地対艦誘導弾(SSM)

新型ミサイル(地対艦誘導弾)の性能

新型ミサイルは、現在の「12式地対艦誘導弾(SSM)」の射程200kmを400kmに長射程化し、2023年に部隊配備する。

この新型地対艦誘導弾を宮古島に配備すると、尖閣列島までの距離は約170km~約180kmなので、尖閣列島の北方約200kmまでが射程に入る。

さらに中国海軍が頻繁に航行している宮古海峡(宮古島~那覇間290km)の全海域を射程に収めることができる。

 

問題点

ただ、88式地対艦誘導弾、12式地対艦誘導弾の速度は時速1,200kmで、もし、新型誘導弾も同じならば、300km先の目標に到達するのに15分かかる。

軍艦の最大速度は時速50kmなので15分で約12km移動できる。

このため、速度を上げるか、データリンクして誘導方法を高度化する必要があるが、防衛省は2026年配備を目標にマッハ3以上の対艦ミサイルを別途開発しているので、データリンクで対応すると予想される。

したがって、推進装置については12式地対艦誘導弾と同じ固体燃料ロケット+ターボジェットという組み合わせのままと思われる。

誘導方式については、新型ミサイルはGPS誘導で敵艦船まで接近し、最終誘導は自らレーダーを発射して敵艦を探知するアクティブ・レーダー・ホーミング式となるが、海自のP1哨戒機・E-767早期警戒管制機から位置情報を取得して発射する「戦術データ交換システム(データリンク)」を採用すると思われる。

射程延長については燃料を多く搭載すればいい。誘導装置についても、GPS誘導とアクティブ・レーダー・ホーミング式誘導はすでに12式地対艦誘導弾に採用されており技術的な問題はない。

しかし、誘導装置の高度化(データリンク)については開発に時間がかかると思われる。

 

空対艦ミサイル

新型ミサイル(地対艦誘導弾)は海上自衛隊の哨戒機にも搭載し「空対艦ミサイル」としても活用する。

陸上(島)発射の場合、レーダーでは水平線以遠を航行する艦艇を捕捉できないので哨戒機でレーダー捕捉するしかないし、300km先の目標に到達するまで15分かかる。

ならば、哨戒機にもに空対艦ミサイルを搭載した方が即応迎撃できるという発想かもしれない。

 

現在の地対艦ミサイル

陸上自衛隊の地対艦ミサイルは「12式地対艦誘導弾」(射程200km)と「88式地対艦誘導弾」(射程150km)で、共にトラック(発射車両)に搭載でき、有事の際は移動できる。

「88式地対艦誘導弾」は沖縄方面を管轄とする西部方面隊第5地対艦ミサイル連隊(熊本)に配備されている。

「12式地対艦誘導弾」16車両(ミサイル96本)も2016年度から西部方面隊(熊本)配備予定である。

有事の際は沖縄県の離島にミサイル発射車両を運搬して防衛する方針だ。

 

現在の尖閣周辺の状況

尖閣列島から石垣島は170km、宮古島までは180kmの距離がある。

尖閣列島から中国大陸までの最短距離は約330kmで、尖閣列島の北方約100km~150kmに中国海軍の艦船が常時待機している。

自衛隊の護衛艦と潜水艦は尖閣列島の南側約50km~100kmに展開している。

つまり尖閣列島を挟ん自衛隊護衛艦潜水艦中国軍艦が常に対峙しているのだ。

中国軍艦艇が待機している海域は水深150m~200mと浅く、潜水艦が深く潜航できないため発見されやすい。

海上自衛隊の「そうりゅう型潜水艦」は水深650m~900mまで潜航できるが、水深150m~200mの海域では発見される可能性があり、中国軍艦に接近できない。

また、「12式地対艦誘導弾」の射程は最大200kmなので、石垣島、宮古島から尖閣の領海(島から約22km)を防衛できるが、現在、中国軍艦が待機してる海域には到達できない。

 

中国「S-400」配備

中国はロシアから射程400kmの地対空ミサイル「S-400」(トリウームフ)を輸入する契約を2015年上半期に締結し、2019年までに中国に配備したと思われる。

「S-400」のレーダーは700km以内の300の目標を捕捉し、射程400km以内の6つの目標を同時に迎撃できるとされる。

S-400の価格は1セット5億ドル(約600億円)で、中国は合計6セット30億ドル(3,300億円)分を購入し配備すると予想される。

中国大陸から尖閣列島までは約330kmなので、射程400kmのミサイルなら、尖閣列島の南側70kmの空域まで中国のミサイル射程圏となっており、空自のF-15Jも容易に尖閣列島に接近できなくなっている。

 

アメリカ軍も注目

アメリカ軍は圧倒的な軍事力を保有しており、アメリカ本土や島嶼などの陸上配備型の「地対艦ミサイル」を保有していない。

そこで長年、地対艦ミサイルの開発・配備を行ってた日本の陸上自衛隊の装備に注目している。

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