2018年9月16日に安室奈美恵さんが芸能界を引退した。
それに関連して、沖縄県民の話が記事になることが多かった。
ある沖縄県民は「安室奈美恵さんが2000年の九州沖縄サミットで歌うまでは、東京に行くと沖縄出身であることを小馬鹿にされた。」と語った。
これは、沖縄県出身者だけではなく、東京人は上京した地方出身者を馬鹿にする傾向がある。
そのことが、沖縄県知事選に影響してきたのではないか?
スポンサーリンク
翁長前知事は、沖縄が日本に復帰する前の1970年頃に上京し、法政大学に入学し1975年に法学部法律学科を卒業している。
菅官房長官も法政大学法学部政治学科を1973年に卒業しているので、同時期に法政大学で学んだことになる。
しかし、約40年後、大学の同窓生である2人は辺野古移設を巡って激しく対立することになる。
翁長氏からは、大学の同窓生に対する親しみは一切感じられず。逆に菅官房長官の発言を「上から目線」と批判した。
この「上から目線」という言葉が、翁長氏とその支持者が持つ「東京人」の印象だろう。
安室奈美恵さんと翁長氏
2018年5月23日、安室奈美恵さんは翁長前沖縄県知事から直接「県民栄誉賞」の表彰状を受け取った。
その後、2018年8月に翁長氏が死去すると、追悼コメントを発表した。
安室奈美恵さんは「沖縄」に対する思いが強い。彼女は中学生のとき東京に上京したので、東京でいろいろと苦労し、それが沖縄への思いを強くしたのかもしれない。
安室奈美恵さんは政治的に思想が偏っていることはなく、単に「沖縄への思い」が強いだけだと思う。
それでも、沖縄のマスコミなどは、安室奈美恵さんと翁長氏の関係を政治的に利用しようとしている。
コメント
沖縄の20代~30代は東京に対する劣等感は感じないが、40代以上は東京に対してコンプレックスを持っている。
そのため、日本政府(東京)に対する反発から、翁長氏を支持した面もあると思う。
40代以上の沖縄県民は玉城デニー氏を支持する比率が高い。
翁長氏に対しては、沖縄振興予算を受け取っていながら、日本政府に協力しないとの批判もある。
しかし、翁長県政で沖縄の道路などのインフラが整備されたのは事実で、沖縄の県内企業経営者が裕福になったもの事実で、それが翁長氏の後継者とされる「玉城氏」への支持につながっている。
ただし、翁長氏が沖縄の治安改善、貧困対策に力を入れたようには思えない。
相次ぐ地方の災害
2018年は大阪北部地震、西日本豪雨、北海道地震など災害が多かった。しかし、日本政府の対応は、単なる地方の災害であるとし、災害復興対策が十分ではない。
東京オリンピックのために東京ばかりに投資している。
そういう意味で、沖縄で「玉城デニー氏」が当選するのは、日本政府の地方軽視の政策を改めさせる意義があるのではないか?
沖縄県民は、「米軍統治」「東京支配」を経験して、「中国支配」の危険性を認識しつつも、「東京支配」は嫌という人も多い。