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台湾空軍、高等練習機66機を自主開発

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高等練習機66機 2,500億円

2017年2月7日、台湾国防部は新型高等練習機66機を約2,500億円で自主開発・製造する契約を 国家中山化学研究院で締結した。

これを受け、国家中山化学研究院は台湾独自開発の戦闘機「F-CK-1(経国号)」の開発・製造などを手がけた漢翔航空工業(Aerospace Industrial Development Corporation)と戦略的提携書を締結した。

新型高等練習機は、漢翔航空工業が設計した双発エンジンの試作機XT-5が原型となる。

また、新型高等練習機は「AT-5」と呼ばれる予定で、従来の「AT-3」練習機と「F-5」戦闘機を代替する可能性がある。

開発スケジュール

  • 2019年 試作機完成
  • 2020年 初飛行
  • 2026年 配備完了

国防部によると、すでに686億台湾元(約2,500億円)の予算が組み込まれている。

新型高等練習機の性能は?

新型練習機は、F-CK-1(経国)をベースに開発され、一部に複合素材を採用すると予想される。

F-CK-1(経国)と同様に双発エンジンとなる予定。

 

F-CK-1(経国)

F-CK-1(経国)は当初、アメリカがF-16を台湾に輸出しかなったため、台湾企業とアメリカ企業がF-16を参考に共同で開発した。

F-16の大出力エンジンは調達できなかったため、アメリカのビジネスジェット機用エンジンを2基搭載する。

台湾空軍の戦闘機、練習機

F-16A/B 146機~150機
ミラージュ2000 56機~60機
F-CK-1(経国) 126機~130機
F-5 60機(訓練・偵察)
F-16C/D (66機)米国と交渉中

台湾空軍は米国からF-16C/D 66機を購入する方針だが、アメリカは中国に配慮し輸出をしていない。

このため、台湾空軍は老朽化したF-16A/Bのレーダーなど電子装置を最新式に改修しF-16/Vとして空軍力を強化する。

この改修で、AN/APG-83レーダー(AESA)やデータリンク16が搭載され、F-16C/D匹敵する能力になる。2020年までに終了する。

F5戦闘機は製造から30年が経過し、老朽化しており、実戦で使用できない可能性がある。

AT3練習機(自強)

初飛行1980年

運用開始1984年

生産数60機

アメリカは台湾にF-16C/D 66機を輸出するか?

2016年12月3日、トランプ氏は台湾の祭英文総統と電話会談した。アメリカは台湾にF-16C/Dを輸出したいが、中国の反発は避けたい。

トランプ氏の外交指南役キッシンジャー氏は2016年12月3日、中国北京で習近平主席と会談している。

キッシジャー氏と習近平氏の会談の目的は一つではないが、アメリカが台湾へF-16C/Dを輸出した場合の中国の反応を見極める目的もあったと思われる。

トランプ大統領は、意外にも外交について慎重で、中国の反応次第では台湾へのF-16C/D輸出をしない可能性が高い。

その場合、台湾は新型練習機AT-5をベースに新型戦闘機を開発する可能性がある。もちろん、実質的にはアメリカ企業との共同開発となるだろう。

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