中国、環球時報
北朝鮮が先に米国に向けてミサイルを発射すれば、中国は中立を保つべきとの見解を明らかにした。その一方で北朝鮮の体制転換を狙って米国が先制攻撃を仕掛けた場合は、中国は介入すべきと主張した。
引用 http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/08/post-8195.php
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環球時報は、中国共産党機関紙「人民日報」系のメディアで、中国共産党の意見と考えられる。
要約すると
- 北朝鮮が先にアメリカを攻撃し、アメリカが北朝鮮に反撃した場合、中国は中立の立場をとる
- アメリカが北朝鮮に先制攻撃して、北朝鮮の体制転換を狙うなら、中国は軍事介入する
ここから解釈すると、
北朝鮮がグアム(米国)にミサイル攻撃をした場合、アメリカが北朝鮮に限定的に反撃することを中国は容認するということだろう。
しかし、アメリカの攻撃が拡大し北朝鮮の政権が崩壊するような状態になれば、中国は軍事介入することになる。
ここで解釈が難しくなるのは、「北朝鮮がグアムから30km~40kmにミサイルを撃ち込んだ場合」それが「北朝鮮が米国を攻撃」したことになるかどうかだ。
中国の思惑
中国は、北朝鮮の政権が倒れ、親米政権(西側)ができることは絶対に避けたい。
そう解釈すると、中国は「アメリカと北朝鮮の小規模な武力衝突」を容認していると言える。
しかし、同時に、北朝鮮に対しては、ミサイルをグアムに打ち込んで、アメリカが北朝鮮に反撃しても黙認するということで、北朝鮮にミサイル発射を抑制する意味もある。
北朝鮮の思惑
北朝鮮がグアム近海にミサイルを発射するのは、アメリカの爆撃機B-1Bがグアムから北朝鮮に来て、爆撃訓練をしていることを警戒しているためだ。
B-1Bはバンカーバスター(地中貫通弾)を搭載できる。北朝鮮はB-1B爆撃機が金正恩党委員長が避難している地下室を攻撃することを恐れているのだ。
まとめ
もし、北朝鮮がグアム近海へのミサイル発射した場合、アメリカはトマホーク(巡航ミサイル)で北朝鮮の北部のミサイル基地を攻撃する可能性が高い。
ただ、B-1B爆撃機で金正恩党委員長が避難している地下室を攻撃した場合、中国の軍事介入の恐れがあるので、平城への地下貫通弾による攻撃はできないだろう。