ロシアはクリミアを併合し、欧州での軍事拠点を確保した。極東では、中国との関係はあまりよくない。そこで中国をけん制するため東南アジア諸国へロシア潜水艦や戦闘機を売却し、関係を深めている。
ベトナム、ロシアから潜水艦を購入
ベトナムはロシアから6隻の潜水艦を購入する契約をし、現在4隻のキロ級潜水艦を受領しており、今後2隻を受領する予定である。中国も同じキロ級潜水艦を12隻購入しているが、ベトナム近海での潜水艦の戦力ではベトナムは中国に対抗できるまでになっている。
中国の購入したキロ級潜水艦よりもベトナムのキロ級潜水艦の方が電子装備など性能がいいとされている。またロシア製戦闘機SU-30を4機導入した。
マレーシア ロシア製戦闘機 SU-30 18機購入
マレーシアは2007年からロシア製戦闘機SU-30の導入を開始し、2009年に18機の配備を完了した。また、フランスとスペインの共同開発であるスコルペン級潜水艦を2隻、ドイツ製潜水艦6隻を配備した。
インドネシア
インドネシアはSU-27を5機、SU-30を5機の合計10機を導入した。またキロ級潜水艦を2隻導入予定である。
まとめ
ロシアは経済危機から戦闘機を輸出品とし外貨を稼ぐ方針。中国はロシアの同意なくロシア製戦闘機SU-27をコピーしJ-11B戦闘機をつくった。しかし、ロシアは外貨獲得を優先し、中国への武器の輸出を継続している。
また、中国と南シナ海を巡り対立しているベトナム、マレーシアなどの中国と同じキロ級潜水艦やSU-27、SU-30戦闘機を売却している。
南シナ海ではロシア製潜水艦、ロシア製戦闘機同士が対立する国に配備されているという一見不思議な状態になっている。