北朝鮮の核・ミサイル開発が進み、来年にも米国本土が北朝鮮の核ミサイルの射程に入る可能性がでてきた。
そこで、アメリカが北朝鮮を先制攻撃した場合、北朝鮮国境付近のロケット砲の射程は50km以上でソウルを攻撃できると考えられる。
したがって、アメリカは先制攻撃で北朝鮮に国境付近のロケット砲を無力化する必要がある。
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北朝鮮の軍備
38度線(軍事境界線)の東西の幅は248kmなので、北朝鮮は軍事境界線の北側の東西200km、南北20kmの範囲にロケット砲などを配備していると予想される。
アメリカが先制攻撃する場合、4,000平方km(200km × 20km)を一瞬で無力化・焦土化しないといけない。
北朝鮮の軍事境界線戦力
北朝鮮は国境付近に長距離砲(射程10km)と240ミリロケット砲(射程64km)、170ミリ自走砲(射程53km)、などを配備している。
長距離砲の射程は10kmなので、ソウルまでは届かないが、ロケット砲と170ミリ自走砲の射程は約50kmでソウルまで到達する。
北朝鮮のロケット砲
装備 | 射程 | 配備数 |
122ミリロケット砲(BM11、BM21、BM1992、BM1993) | 40km | 300門 |
170ミリ自走砲 | 53km | 200門~550門 |
240ミリ多連装ロケット砲 | 64km | 150門~440門 |
300ミリ多連装ロケット砲 | 200km? | 不明 |
アメリカ軍の攻撃兵器
MOAB(GBU-43/B)
- 重量9,800kg
- 長さ約9m
- TNT火薬11トン
- 爆風範囲:半径1.6km(8平方キロ)
- 米軍保有数20発
米軍最強の通常兵器MOABを20発使用しても160平方キロしか無力化できない。しかも、地下施設は破壊できない。
トマホーク(巡航ミサイル)
- 弾頭重量295kg~450kg
- 長さ4.88m~5.84m
- 直径0.52m
- 爆発力 半径50m~100m
トマホーク(巡航ミサイル)で1平方kmを無力化するには、100発が必要になる。
米軍は3,000発を一度に打ち込むことができるが、それでも30平方kmしか無力化できない。
まとめ
北朝鮮は南北軍事境界線の北側約4,000平方kmの範囲に射程40km~60kmの多連装ロケット砲や170ミリ自走砲を最大1,300門配備していると言われる。
米軍はトマホーク3,000発を発射しても30平方kmしか焦土化できないので、北朝鮮のロケット砲は8割~9割は残存すると予想される。
北朝鮮のロケット砲は1門で30発~40発発射できるので、戦争開始15分~20分で約1万発の砲弾がソウルに着弾することになる。
北朝鮮のロケット砲の威力は半径20mと言われるので、平均5人が死亡する可能性がある。
したがって1万発のロケット砲で5万人が一瞬で死亡することになる。
一般的な予測でも戦争初日の死亡者は1万人~10万人とするものが多い。