日米韓は初めて2016年6月下旬、ハワイ沖で北朝鮮のミサイル発射を想定した探知、追跡、情報共有訓練を行う。
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演習規模と内容
日米韓の3ヵ国は1隻ずつイージス艦を参加させる。ただし、迎撃ミサイルの発射演習は行わない。ミサイルの代わりに航空機を飛ばして、それぞれ探知した情報を米軍の陸上中継所を経由して情報共有する訓練をする。
韓国イージス艦、北朝鮮ミサイルを見失う
2016年2月7日に北朝鮮は弾道ミサイルを発射した。韓国の2隻のイージス艦は発射6分後に北朝鮮のミサイルを見失った。
なぜ韓国のイージス艦だけ見失ったのか?
同時期に日米のイージス艦も北朝鮮のミサイルを警戒監視していたが、レーダーで追跡できた。なぜ、同じSPY-1レーダーを使用する3ヵ国のうち韓国のイージス艦だけ見失ったのか?
イージス艦のレーダーは通常、全周半球を探知できる。しかし弾頭ミサイルを追跡するときは、レーダーをミサイルだけに集中する(ペンシルビーム)。
韓国のイージス艦は、このレーダーをペンシルビームにした時に、目標ミサイルを見失ったと思われる。
韓国は弾道ミサイル迎撃を考えていない
韓国のソウルは北朝鮮国境から40kmの距離にある。したがって、北朝鮮から韓国を攻撃するのは地対地ミサイルであって、高度100km以上の弾道ミサイルではない。北朝鮮の弾道ミサイルは日本や米国を目標としている。
そのため韓国のイージス艦は弾頭ミサイル迎撃用のSM-3を搭載していないし、弾道ミサイルの迎撃を本気では想定していないのである。
海上自衛隊のイージス艦
海上自衛隊のイージス艦は弾道ミサイル迎撃用のSM-3を搭載し、2002年から40回の演習を行い、命中率は約80%と言われる。
まとめ
6月の演習はミサイルではなく航空機を使う。わざわざ、ハワイ沖まで演習に行って、ミサイルを使用せず、航空機を使用するのが不可解だ。
おそらく韓国イージス艦はミサイルを補足できないからだと思われる。