アメリカがエルサレムをイスラエルの首都を認め、米大使館を移転すると表明したことから、中東情勢が緊迫化すると見られていた。
しかし、実際にはイスラエルとサウジアラビアが接近している可能性がある。
急接近するイスラエルとサウジアラビア
引用 東洋経済 http://toyokeizai.net/articles/-/200402?page=3
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イランは共通の敵
サウジアラビアはスンニ派で、イランはシーア派と宗派が違うため、長年対立してきた。
そして、サウジアラビアの隣国イエメンの内戦に、イランが介入し「フーシ派」を支援している。
これに対して、サウジアラビアはイエメン政府軍を支援し、イランが支援する「フーシ派」を越境空爆している。
イエメン内戦は、事実上イランとサウジアラビアの代理戦争と言える。
また、イスラエルは1981年、イランの核施設を空爆している。
このように、イスラエルもサウジアラビアもイランと鋭く対立しているため、両国は接近している可能性がある。
少なくとも、急速の関係が悪化するとは思えない。
サウジアラビアの国内事情
現在、サウジアラビアではサルマン国王の子息ムハンマド皇太子が、他の王子や大企業経営者などを軟禁状態にし、私有財産の3割を国家に返還するよう汚職対策を実施している。
国内事情が不安定化しているなか、イスラエルと対立すれば、国家的危機に発展する恐れがある。
中東諸国の動き
サウジアラビアは中東のスンニ派の中心的国家なので、サウジアラビアとイスラエルが接近している限り、国単位での戦争には発展しないと思われる。
もちろん、一部過激派のテロの可能性は十分にあるが、それは国家間の戦争とは違う。
米政治サイト「ポリティコ」は、クシュナー大統領上級顧問に近い筋の話として、アラブ指導者らの反対は見せかけだけだと伝えた。
小規模なデモや反対運動が起きる「冷却期間」を置いて、アラブの同盟諸国は、米国が2018年の早い段階で発表する予定の中東和平案に協力するとクシュナー氏は見ているとしている。
引用 東洋経済 http://toyokeizai.net/articles/-/200402?page=4
コメント
サウジアラビアとイランの対立が激しくなっており、共通の敵として、イスラエルとサウジアラビアが接近する可能性がある。
さらにイスラエルの諜報機関「モサド」が、複数の中東諸国と秘密裏に協力関係にあるとも言われる。